2014年2月25日火曜日

がね

「がね」じゃない



鹿児島生まれのMちゃんより、がね
という食べものについて聞く。

がねとは、さつまいもを千切りにして小麦粉を
混ぜて油で揚げたもの。
形がカニに似ていて、カニのことを
鹿児島弁でがねと言うから。

「鹿児島に帰った時、がねを作ろうとしたら
私の好きな黄金千貫(コガネセンガン)がなかった。
安納芋にとって変わっていた。その方が売れるらしい!」
と、憤慨するMちゃん。 

Mちゃんは違いのわかる女だ。本物のわかる女だ。

Mちゃんの言う、がねという食べものを想像レシピで作ってみた。
さつまいもがなかったので人参で。

実に素朴な味。

出来上がった人参がね写真をMちゃんに見せる。

しばらくジッと見た後、「違う。これはかきあげです」と、言う。

がねというのはね。
もう、安っぽい味なの。さつまいもをガーっと千切りにして
たまねぎもガーっと千切りにして、砂糖をポイと入れて
小麦粉をガーっと入れて、ガーっと混ぜて団子みたいにして揚げるの。

法事なんかでおばちゃん達がわんさか作るの。
で、帰りにビニール袋に煮物やなんかと一緒に入れて
持ち帰るの。がねはね、法事の味。

そう、Mちゃんは愉しそうに話す。



つがね食堂   ママン