2015年4月20日月曜日

演説



小さな春まつぼっくり


昔々、戦々恐々とした夫婦の日々を送っていた時分。
ソファーに腰掛け朗々と話す私に
「君の言っていることは正論だけど、まるで演説みたいだ」
と、生々しい日常生活にはとうてい相応しくなかった私の話ぶりを、
「演説」という言葉でバッサリと斬りすてた夫。
当時は、ギャオー!!と、怒りを内に秘めたけれど、
今なら分かります。
そんな演説、聞きたくない

引越し荷物をまとめるうちに読み返す手紙の束。
あの人からの手紙、この人からの手紙、夫からの手紙。
今なら分かることや、もはや分からないことなど。
時を経るも、なかなか悪くはありませんね。



つがね食堂   ママン