ある日のこと。
開店前に慌しく買いだしに出かけました。
そういう時は、非常に気がせいています。
気がせいたままで買物し、お会計をしていると、
店主と思われる初老の女性が、
ひとつひとつの動作を丁寧に商品を袋に入れて下さり、
マスクをしているとメガネがくもるとか、
ほんのちょっと、他愛ないお話をされます。
急いでいて、気がせいていて、1分1秒も惜しい気がして、
なのに、その女性のお話を聞きながら
世間話をして店を後にする時、
何だかものすごく気分が軽く、時間の呪縛から
開放された気分になったのはなぜだろうか…
行ったことはないけれど、修道院から
出てきたような気分。
くもりない生き方のような
ものを見せられたのだろうか。
なにか分かりませんが、
清々しい気持ちにさせて下さり
ありがとうございましたと、
お礼が言いたいです。
つがね食堂 ママン