2019年5月26日日曜日

奇跡の本屋をつくりたい


全く予備知識なく、図書館で借りた
「奇跡の本屋をつくりたい」(久住邦晴著)
あっという間に読み終わり、
じんわり泣きました。

丁度、今の私に必要なことを届けてくれたこの本は、
精一杯の力でやり、
よい結果も出たけれど、それでもそこで終わらない。
持てる力の全てで挑んでも、
必ずしも結果は残せない。
それでも、やって来た事は残る。
成功も失敗も残って行く。
その事には意味があり、希望がある。
そう言うことを教えてくれました。

中島岳志さんの解説もとても良かった。
バーチャルでなく、
本当にやって来られたひとの言葉が
そこにあった気がします。

「苦しくて、袋小路に入りこんだとき、
本を読むことで心の間口が広がったことが、
人生には何度もあった。
大きな海に出るような本との出合いを、
地域の大人として何とか応援したい」
久住さんが、いじめ自殺が多発していた時に
取り組んだイベントについて
新聞に寄稿した一文。

そう言えば、人生で一番しんどかった時期、
私は本をむさぼるように読んだなぁ。
今思うと、なんであの作家だったのか…
よく分からない。
でも一心不乱に読み、その後
やっぱり大きな海に出る事ができました。
私にとっては、本や映画がその手助けをしてくれる。
音楽や絵がその手助けをしてくれる人も
いるのでしょう。

からからに乾いて、ぎりぎりの時にでも、
人はやっぱり生きようとする
動物なのではないかと思います。
そんな時に支えてくれるのは、
楽しかった思い出や、本や映画、音楽などの
文化や、悠然とした自然だったり
するのかもしれません。

気がつけば、新生つがね食堂ももう4年め。
たどり着く場所がどこであれ、
やって来たことに意味がある。
そう思えるように、前を向いて行こうと思います。



つがね食堂   ママン